ダイエット法【睡眠ダイエット】

色々なダイエットを試してきましたが、食事や運動など生活習慣を見直すことが近道だったりします。
このなかで見落としがちなのが睡眠習慣です。
私も知らなかったのですが睡眠とダイエットは深いつながりがあるのです。「ダイエット頑張っているのに成果がでない」という場合、もしかすると睡眠を見直すことで改善するかもしれませんよ。

睡眠とダイエットの関係性

睡眠中は美容や健康にかかわる成長ホルモンが分泌されます。成長ホルモンはその名の通り、骨や筋肉を成長させるホルモンです。代謝にも影響しており、脂肪を分解する働きがあるため、ダイエットには睡眠も重要なのです。
成長ホルモンは1日当たり約300kcalの脂肪を分解してくれるといわれています。ただし、睡眠不足だと分泌量が減って、一晩に約200kcalの脂肪が分解されずに蓄積されてしまうのです。
一晩に約200kcalということは一か月だと200kcal×30日で6,000kcalが消費されないことになります。
体重1kg当たりの脂肪が約7,200kcalなので、きちんと眠れていないと毎月1kg近くの脂肪が蓄積されてしまうのです。

また、睡眠中は食欲を制御するホルモンである「レプチン」も分泌されます。睡眠不足になるとレプチンの分泌量が減り、食欲が高める「グレリン」というホルモンが必要以上に増えてしまうという研究結果があります。寝不足が過食の原因になってしまうかもしれませんよ。
ダイエットはしっかり眠って、規則正しい生活を送るように心がけましょう。

睡眠ダイエットのポイント

よく眠って痩せ体質になりましょう。

トータルで7時間の睡眠時間を確保する

起きる時間を逆算してから寝る時間を決めましょう。寝不足は食欲を高めるホルモンのグレリンの分泌量を増やしてしまいます。過食を防ぐためにもしっかり眠ることは大切です。
必要な睡眠時間は個人差があります。まずは7時間睡眠を心がけ、日中、寝不足を感じたら睡眠時間を調整しましょう。
ただし、無理に寝ようとするとストレスを感じるのでよくありません。一度起きて眠れなくなった場合、無理に寝ようとしなくても大丈夫。トータルで7時間睡眠できればOKです。

眠り始めの3時間が重要

成長ホルモンは眠りについた直後から3時間後までにまとめて分泌され、以降はあまり分泌されません。そのため、眠り始めの3時間は睡眠の中で一番重要な時間です。
この3時間は成長ホルモンを分泌させるために途中で目が覚めず、深い眠りに入っていることが重要になります。

夜中の3時までには眠る

理想は22時~3時までに寝ることが大切です。しかし、職業によっては難しい人もいるでしょう。そのため、成長ホルモンが分泌されるギリギリの3時までに寝ることで間に合わせます。

睡眠の質を高めるには

良い睡眠を取るには心掛けたいことやコツについて紹介します。

日中に適度な運動

睡眠の質をよくするために、適度な運動を行うのがおすすめです。運動には入眠をスムーズにしたり、睡眠途中の覚醒を減らしたりする効果があります。
運動は無理する必要はなく、歩くだけでも十分です。歩数計で普段歩いている歩数+1000歩増やすという目安で構いません。
身体がこわばったままでは深く眠りにくいので、ストレッチやヨガも効果的です。

お風呂に浸かる

人の身体は深部体温が下がるタイミングで寝ることで、睡眠の質が上がり深い眠りにつけるそうです。
深部体温の低下をスムーズにするには、寝る2~3時間前に体温を上げておくことがポイントになります。体温を上げておくと下げようとする作用が働くので、この時の体温の低下を利用して、深部体温をスムーズに下げるのがポイントです。
おすすめの方法が寝る1~2時間前にぬるめのお風呂(38~40度)に入ること。ぬるめのお湯にゆったり浸かることで血液の循環がよくなり、全身が温まります。
すると皮膚から熱が放たれ、お風呂上りから徐々に深部体温が下がり始めて、自然に寝ることができるというわけです。
もしも、お風呂に浸かるのが面倒と思うなら、足湯がおすすめ。洗面器などに熱めのお湯を入れて、10分ほど足をつけるだけでも全然違いますよ。

部屋を涼しする

布団内の温度と湿度は、質の高い睡眠に欠かせない要素です。快適に感じる温度は約33度、湿度は約55%とされています。
夏は不快な暑さから夜中に何度も目を覚ましてしまい、熟睡できないことが多いのでは。
そこで、背中を涼しく保てる吸湿性や通気性の高い寝具とゆったり動きやすいパジャマです。寝具選びでは専門知識のあるスタッフに聞いてみるとよいでしょう。
他にも寝る前にエアコンで部屋を冷やしたり、扇風機を使ったりして、眠りやすい環境づくりも大切です。

枕は首を支えるもの

睡眠の質を高めるには寝具選びも重要です。枕は頭ではなく首を支えるもの、敷布団は背中ではなく腰を支えるものを選ぶようにするのがポイント。
どちらも身体に備わっているS字のラインをキープするためです。人は立っているときの骨の形が横から見ると、首と腰の付近はS字カーブを描いているため、寝具もこの形を活かすもの選びましょう。
特に枕は自分にあったものを選べるようにお店で相談したほうがいいでしょう。できれば頭や首の計測なども含めて、相談できるお店で購入して、その先の買い替える時期を見越して、記録を保管してもらうのがおすすめです。
敷布団は30cm以上の高さになるようにしましょう。寝室を漂うホコリは時間の経過とともに床に落ちます。そのため、空気が汚れやすいエリアは床から高さ30cmのところです。
もしも、その高さで寝ているならマットレスを敷いて高さを調整したり、ベッドの導入を考えてもいいでしょう。

アロマでリラックス

良い香りを嗅ぐことで、交感神経から副交感神経に切り替わりやすくなります。副交感神経が優位になると、脳や身体がリラックスできるのです。
香りを楽しめる芳香剤がいくつかありますが、その中でもアロマオイルは植物の香りを抽出した天然のオイルで、様々な使い方できます。
睡眠前に使うのであれば、ラベンダーやカモミール、スイートオレンジ、ヒノキ、サンダルウッド、ゼラニウムがおすすめです。

部屋をキレイに保つ

部屋が関係するのかと思うかもしれませんが、汚い部屋だと落ち着いて眠りにくいですし、汚れやホコリが気になって身体が余計な緊張をしてしまいます。部屋が汚いなら、キレイに掃除しましょう。
空気清浄機を導入するのも効果的です。空気清浄機を選ぶときは、国際的な基準が表示されているかがポイント。CADR(クリーンエア効率)という「一分間にどのくらいの量の空気をキレイにして送り出せるか」を示した表記があるものなどが信頼できます。機能性を重視したうえで選ぶようにしましょう。

朝日を5~10分ほど浴びる

睡眠のカギを握るのが睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンです。メラトニンは生活習慣の改善で分泌を促すことができるホルモンです。
メラトニンは眠る15~16時間くらい前に朝日を浴びることで分泌されます。
23時に寝たいなら、朝7時ごろまでに朝日を浴びれば、その日の23時ごろには自然に眠気が訪れる仕組みです。
起きる時間が毎日バラバラだったり、睡眠時間が日ごとに違ったりすると分泌が低下してしまいます。
朝起きたら朝日を浴びて体内時計をリセットしましょう。

お腹が空いて眠れない場合

寝る3時間前には夕食を済ませるというのはダイエットの基本ですが、お腹が空いて眠れないという人も多いでしょう。
そのような場合は、砂糖なし・低脂肪のヨーグルトや納豆1パック、お味噌汁など少量のタンパク質と脂質を含む食べ物で夜食をとっても構いません。

寝る前に避けたいこと

質の高い睡眠をとるために、寝る前に避けたいことを紹介します。

寝る1時間前までにスマホやパソコンはやめる

寝る前のブルーライトはよくないという情報を目にしたことがないでしょうか。どうして寝る前にブルーライトがよくないのかというと、ブルーライトが目に入ると脳が日中だと判断してしまうためです。
そうすると体内時計を調整するホルモンのメラトニンの分泌が抑制されて、眠れなくなると考えられています。

常夜灯もオフ

眠りにつくときに重要なのは、脳内から分泌されるメラトニンというホルモンです。メラトニンが効率よく分泌される明るさは0.3ルクスで、ほぼ真っ暗な状態になります。
常夜灯の明るさは30ルクスとのことなので、真っ暗にしたほうが眠りの質がよくなるわけです。

カフェインやアルコールは控える

カフェインには覚醒作用があるため、体質によっては寝つきが悪くなってしまいます。コーヒーだけではなく緑茶やコーラにもカフェインが含まれているので、気をつけたいところです。
睡眠に影響を与えないためには、カフェインを含むものはできるだけ夕方以降摂取しないほうがよいでしょう。
アルコールは麻酔効果により脳の活動が低下し、寝つきがよくなります。しかし、アルコールが代謝される過程で生み出されるアセトアルデヒドが覚醒作用をもたらすため、途中で目が覚めやすく、利尿作用もあって夜中に目が覚めやすくなります。
また、この寝つきをよくする効果は飲酒を習慣にすることで徐々に弱くなり、より多くのアルコールが必要になるので、寝る前のアルコールはできるだけやめておきましょう。

ダイエット中は睡眠も意識しよう

ダイエットでは食事や運動が大切ですが、睡眠も非常に重要です。
睡眠中は脂肪を分解する成長ホルモンが分泌されます。また、食欲にかかわるホルモンの分泌量が変化し、寝不足だと食欲が増加することも分かっています。
寝るだけで痩せるというわけではありませんが、ダイエットのためには、睡眠の質が重要です。睡眠の質を上げるために生活習慣を見直しましょう。

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